猫が便秘になった時のキャットフードの与え方
1.猫の便秘とは
猫は通常、1日1回排便をします。そのため、3日間排便した形跡がみられなかったり、トイレで踏ん張っている時間が長かったり、スムーズな排便が見られなければ、便秘気味といえるでしょう。
慢性的な便秘が悪化すると、巨大結腸症といった病気になることもあるので注意が必要です。
2.便秘の原因には何がある?
便秘になる原因には、ストレスや、慢性的な水分不足、毛玉が体内に溜まっている、直腸や肛門に痛みがあるなどの理由が考えられます。猫によっては、生まれつき腸の一部が狭くなっていることがあり、その部分に便が詰まりやすくなり、うまく排泄ができません。
他にも先天性や事故、病気などが原因で、腸の蠕動(ぜんどう)運動をつかさどる自律神経に異常が起こり、排泄ができなくなることもあります。
原因の特定は簡単ではないため、便秘に気が付いたら重症化する前に病院へ連れて行きましょう。
深刻な状態でない場合は、食事の改善で便秘解消に取り組みましょう。
3.便秘改善のために働きかける成分
3-1.食物繊維
猫は、水分をあまり摂らない動物なので、便秘になりやすい体です。食物繊維には腸をきれいにする作用があるため、便秘中の猫に与えることは有効です。
ただし、穀類や野菜を食べる生き物ではないので、与え過ぎると便秘の悪化や下痢の原因になることがあります。
食物繊維入りのキャットフードは、あくまで便秘解消のための一時的なフードとして与えるようにしましょう。
3-2.オイル成分
オイルが多く含まれているキャットフードは、便の滑りを良くするという働きもあります。特におすすめのオイルはオリーブオイルやアボカドオイルです。
便秘解消の他に毛艶を良くするため、猫の美容にもよいでしょう。
他にも、アマニ油やエゴマ油、魚油などのオメガ3系のオイルは、DHAやEPAを含むため、血行に良いとされています。
ただし、下痢の原因になることもあるので与えすぎないよう気をつけましょう。
3-3.生物配合
オリゴ糖や乳酸菌、納豆菌などの善玉菌は、腸内環境を整えて便秘の解消が期待できます。顆粒や粒タイプ、ペースト状のサプリメントやおやつとして販売されているので、試してみても良いでしょう。
3-4.消化吸収がよい原材料
消化吸収の良い、高タンパクで高脂質のキャットフードを与えましょう。サーモンやサツマイモが原材料に使われているキャットフードもおすすめです。
また、便秘解消のためには水分も適度に摂る必要があるので、水やぬるま湯でふやかしたフードや、ウェットタイプのキャットフードを与えることで、便秘の解消につながる可能性もあります。