キャットフードの味について(魚)
1.キャットフードに使われる魚
魚肉を原材料に使ったキャットフードは多く、使っている魚の種類も様々です。猫は肉食のため、基本的に魚よりも良質なタンパク質が摂れるとされる肉の方が食いつきは良いことがあります。
日本では、猫は昔から魚を良く食べるという認識が広まっています。
その理由として、日本は古くから漁業が盛んで、港などで不要になった魚を猫が好んで食べていたためといわれています。
もちろん、魚からもタンパク質や脂質、ミネラルなどの栄養を得ることはできますが、魚のみを使用したキャットフードは、一般食のウェットフードであることが多いです。
2.魚を加工して作られるパウダーやエキス
ウェットフードを中心に、魚肉をそのまま使用しているキャットフードがあります。ツナ缶のようなフレークタイプでは、素材の形状がある程度残っているため食べごたえもあります。
水分が多く魚の臭いも強いため、猫が好むことも多いようです。
魚の成分をパウダーやエキスに加工されたタイプも多く、穀類やチキンなどの肉をメインの原材料に使用しているドライフードの風味付けのために使われていることもあります。
プレミアムフードやグレインフリーのアレルギー対応食などは、厳選された魚の原材料を用いた品質の高い商品も多く販売されています。
ミールと記載されている場合、身の部分以外に内臓や頭、骨なども混ぜて作られています。
高圧加熱処理されたものですが、魚の栄養が丸ごと含まれています。
3.キャットフードに使われる魚
3-1.マグロやカツオ、イワシなどの青魚 高タンパク質で低カロリーの魚でもあるマグロやカツオ、イワシなどの青魚には、不飽和脂肪酸のオメガ6やオメガ3が豊富に含まれています。血液をサラサラにする働きがあり、コレステロールを低下させます。
抗酸化作用も強く、老化や認知症予防など、猫が元気で長生きするための栄養が補えます。
ビタミンB類も多く、代謝機能の向上や、疲労回復の効果が期待できます。
3-1.サーモン、ニシン、タラなど白身魚
サーモンやタラなどの白身魚は、タンパク質や脂質が多く含まれています。ビタミンB群やビタミンEも豊富に含まれています。
オメガ3系脂肪酸も多く含まれるため、抗酸化作用も期待できます。
特にサーモンを使用したキャットフードは、国内外で多く作られています。
4.魚肉によるイエローファットの可能性
生の青魚や魚油に多い不飽和脂肪酸は、脳の機能を維持し、猫が若々しく健康を保つために良い栄養素ですが、過剰に摂取することでイエローファット(黄色脂肪症)を招くことがわかっています。皮下脂肪が酸化し、炎症を起こすことでしこりや体調不良を招く病気です。
直接生魚を与えるときには注意が必要ですが、通常キャットフードには脂肪の酸化を予防するビタミンEが配合されているので、心配はありません。