キャットフードの添加物(トコフェロール)

1.トコフェロールとは

キャットフードに使われているトコフェロールは、酸化防止剤の働きをもっています。

脂溶性のビタミンEであるトコフェロールは、ギリシャ語で「子どもを産む(tocos)」、「力を与える(phero)」という意味があり、1900年代初期に不妊マウスの実験で発見されました。
ひまわり油やベニバナ油などの油脂や、ナッツや大豆などの種子類、いくらやたらこといった魚卵に多く含まれています。

1-1.トコフェロールの種類

天然由来のトコフェロールには、α(アルファ)-トコフェロール・β(ベータ)-トコフェロール・γ(ガンマ)-トコフェロール・δ(デルタ)-トコフェロールの4種類があり、それぞれに抗酸化作用や抗炎症作用、抗ストレス作用などを持っています。
これらが混合している添加物を使用しているキャットフードの原材料欄には、ミックストコフェロールと記載されています。

2.猫のからだに及ぼす作用

トコフェロールには優れた抗酸化作用があり、活性酸素を除去する作用があります。
老筋肉や脂肪の酸化ダメージを抑制し、血行を促進する作用があるため、老化予防にも大切な栄養素です。
抗アレルギー作用もあり、皮膚や被毛を若々しく健康に保ちます。
妊娠期には、血液内のビタミンEが特に不足しがちになるため、積極的に補ってあげるようにしましょう。

3.トコフェロール(ビタミンE)の過剰摂取が起こす影響

ビタミンEは、脂溶性のため体内に蓄積されやすく、過剰摂取するとカルシウム不足により骨が脆くなり、骨粗鬆症などの病気を招くことに繋がります。
また、食欲減退などの症状が現れる可能性があることや、血液をサラサラに保ち凝固を防ぐ作用によりケガをしたときに血が止まり難くなります。
キャットフードに含まれる酸化防止剤としての量であれば問題はありませんが、サプリメントなどで栄養を補給する場合は注意が必要です。

4.トコフェロール(ビタミンE)不足により起こること

生の青魚を食べる猫は、不飽和脂肪酸の摂りすぎによりビタミンEが不足します。
脂肪を酸化から守る働きのあるビタミンEが不足することで、黄色脂肪症(イエローファット)にかかりやすくなります。
黄色脂肪症は、皮下脂肪が酸化と炎症を起こし、下腹部にしこりが確認できる症状です。
食事療法ではビタミンEを補うことが必要になります。
魚が原材料のキャットフードは、フードに含まれているトコフェロールでビタミンEを補えるため、サプリメントなどで補う必要は特にありません。

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