キャットフードに含まれる栄養素について(炭水化物)

1.炭水化物の働き

炭水化物は、糖質と食物繊維で構成された成分です。
食物繊維には整腸作用があるため、毛玉ケアや肥満対策に欠かせない成分です。
糖質はブドウ糖(グルコース)として、活動するためのエネルギー源として代謝に利用されます。
人間の場合、主なエネルギー源は糖質なので炭水化物の摂取が必要ですが、肉食動物である猫は、タンパク質や脂肪を分解することでエネルギーを生み出すことができるため、積極的に炭水化物を摂取する必要はありません。

2.炭水化物の摂りすぎに注意

猫の体は、炭水化物の消化や吸収があまり得意ではないといわれています。
炭水化物の消化のために必要な酵素が2種類ありますが、そのうちの一つ「グルコキナーゼ」の量が極端に少ないことに由来していると推測されます。

『グルコキナーゼ』
肝臓や膵臓に存在する消化酵素です。
炭水化物をとって血糖値が上昇すると、膵臓からインスリンが分泌されます。
インスリンの分泌によってグルコキナーゼの働きにより、複数のグルコースを固めて体に貯蔵しやすい形に変えたグリコーゲンを合成します。
これにより炭水化物を分解し、血糖値を下げることになりますが、猫が持っているグルコキナーゼの量はとても少ないといわれています。

『ヘキソキナーゼ』
全身の細胞に存在する消化酵素です。
血糖値が上がることで活動するグルコキナーゼとは異なり、常に炭水化物の代謝のため活動しています。
ヘキソキナーゼの存在により、一定量の炭水化物はエネルギー源として利用されています。

3.炭水化物の適量とは?

猫に必要な炭水化物の量は、はっきりと決められていませんが、炭水化物を摂りすぎると、脂肪や糖として体内に蓄積させてしまうため、肥満の原因になることがあります。
肥満になると、エネルギー代謝を助けるインスリンの働きが妨害され、高血糖症や糖尿病のリスクを高めることも考えられます。
猫によっては、泌尿器系の病気や食物アレルギーを引き起こす原因になることもあるので、与え過ぎには注意が必要です。

4.炭水化物は必要ない?

肉や魚から動物性のタンパク質や脂肪を補えたとしても、ビタミンやミネラル、食物繊維など、健康を維持するための栄養素が不足してしまいます。
猫は本来、ネズミや鳥などの生肉を食べて必要な栄養を補給していましたが、ネズミや鳥は穀類を食べているため炭水化物をはじめ、様々な栄養を含んでいました。
現在生肉を食べることはあまりなく、ほぼ加熱調理されるので、その段階でほとんどの栄養素が失われてしまいます。
タンパク質や脂質だけを摂取していては、栄養バランスが乱れて健康に支障が現れる可能性があります。
ですから、穀物などを原料とした適度な量の炭水化物が、総合栄養食のキャットフードには加えられています。

5.キャットフードに含まれる炭水化物

キャットフードには、様々な原材料による炭水化物が含まれています。
例えば、トウモロコシや麦、豆類やイモ類などがあります。
特にドライフードに多く、比較的安価なキャットフードは、炭水化物の分量が多くなっていることがあります。
パッケージの成分表示には、配合量が多い順番で記載されているため、確認してみましょう。

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