キャットフードに含まれる栄養素について(脂質)

1.脂質の働き

脂質は猫にとって脂質は重要なエネルギー源で、タンパク質や炭水化物のおよそ2倍のエネルギー産出量があるとされています。
食事によって摂取した脂肪は、グリセロールと脂肪酸に分解され、体の様々な機能調整や細胞の代謝などに広く利用されます。

2.猫の必須脂肪酸

脂肪酸には、「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」があり、飽和脂肪酸は体内で合成されますが、不飽和脂肪酸は体内で合成できません。
不飽和脂肪酸に含まれる「多価不飽和脂肪酸」は、必須脂肪酸とよばれ、腸から脂溶性のビタミン(A・E・D・K)を吸収するために欠かせません。
他にも、体温の調整やホルモンの生成、細胞膜や血液の構成など、生きるために重要な役割を持っています。
ただし、必須脂肪酸は体内で作り出すことができない為、食事で補うことが必要です。
必須脂肪酸には、DHA・EPA、α-リノレン酸などのn-3(オメガ3)系と、リノール酸やγ-リノレン酸、アラキドン酸などのn-6系があり、猫に必要な必須脂肪酸は、α-リノレン酸、リノール酸、アラキドン酸の3種類です。

3.脂質が不足するとどうなる?

猫にとっての脂質とは、エネルギー源以外にも皮膚や被毛、免疫機能や繁殖機能を正常に保つために欠かせません。
猫に特に重要とされているアラキドン酸は、脳の神経細胞に働きかける脂質のため、不足するとボケや精神的に不安定になることもあります。
このように、必要な脂質が食事から補えなくなると、体の様々な機能に障害が起こります。
肥満の猫にダイエットをさせたいからと言って、脂肪の摂取を控えると、健康被害を与えることにつながります。
必要最低限な栄養を与えながら、カロリーを抑えることが健康的に痩せるコツです。

4.脂質の摂りすぎに注意

健康のために必要な脂肪ですが、高カロリー高脂質のキャットフードを食べ過ぎてしまうと、肥満の原因になります。
高脂血症といった病気にかかることもあります。
不飽和脂肪酸を摂りすぎると脂肪組織が酸化して炎症を起こし、痛みや熱、腹部にしこりができる黄色脂肪症(イエローファット)にかかることがあります。
特にDHA・EPAを多く含むマグロやアジ、サバなどの青魚を食べ過ぎると発症のリスクが高まります。
魚を多く使用したフードには、脂肪の酸化を抑えるビタミンEが添加されていることがほとんどですので、通常通り与えている分には問題ありません。
キャットフードに加えてついつい刺身や焼き魚を与えてしまっている人は要注意です。

5.キャットフードに含まれる脂質

猫の満腹感は、脂質を摂ることで満たされます。
また、猫の体は脂質の消化吸収に優れているため、炭水化物を摂取した時と比べてエネルギー代謝がスムーズです。
過食を防ぐためには、少量で満たされる高タンパクで高脂質のキャットフードを選ぶことがおすすめです。

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